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国民保険料の納入法に問題あり
(第178回 8月8日 )

 ハンバーガーチェーン最大手の日本マクドナルド社が「小麦粉などの原材料の調達コストが大幅に上昇していることから、一部の商品を今月中にも値上げする方針を決めた。小麦粉や食用油などの原材料価格の高騰で、上半期の調達コストは当初予想よりおよそ29億円増加」したと、NHKが報道しました(8月7日)。

 先日開催された善通寺民主商工会の会合に報告された、香川県の中小業者の営業の実態は大変です。大手のように価格転嫁ができない中で、苦しんでいる実態が伺えます。

  • エンジンの回転を落として、時間はかかるが燃料消費を減らしている(漁業)
  • 代車のガソリン代も悩みの種(自動車整備)
  • 吸収努力の限界。値上げせざるを得ないが得意先を失いそう(印刷)
  • ハンガー等リサイクル、バイク集配にする(クリーニング)
  • 価格転嫁はスーパー等の関係でできない(豆腐製造)
  • 物価高騰でみな苦しんでいるので値上げできない(うどん屋)

 こんな大変な中で、国民保険料が値上げされています。後期高齢者医療制度の導入に伴う「後期支援分」が増加したためです。

 国民保険料の内容は、(1)所得割(2)資産割(3)均等割(4)平等割の4つに別れます。所得割は、総所得から基礎控除33万円を引いた額に対して、資産割は固定資産税額に対して、均等割は被保険者一人当たりの定額、平等割は1世帯当たりの定額です。

 高松市の場合、従来からの医療給付と今年からの後期支援分を合わせると、7%から7.5%に増額されました。資産割・均等割・平等割は若干減額になっていますが、国保料の7割前後を所得割が占めますから、実際は大半の方が「増税」になります。高松市の担当者は「土地・家屋の資産割があれば安くなる」と説明していますが、年収333万円で固定資産税が33.8万円以上という極めて稀な例でなければ保険料は安くなりません。

 後期高齢者医療制度の導入が、後期高齢者だけでなく現役世代にも大きな負担としてのしかかっています。

 問題は、この高い国保料をどう納めるのか、ということです。善通寺市では6回に分割して納入することになっています。6回といっても2ヵ月に1回ではありません。7月31日、9月30日、10月31日、12月1日、1月5日、2月2日です。夏場に客が減っていても9月末には納めないといけない。年末の掛金の回収がうまく行かなくても1月初めには納めないといけない。せめて12回分割にならないのか、という悲痛な叫びに善通寺市当局は背を向けています。県内では事情をくんで12回分割を認めている自治体もあります。

 是非、「払える払い方で。払える国保料に」という運動を巻き起こしていきたいと思います。

 

※民商(民主商工会)や民商の全国組織である全商連(全国商工団体連合会)については、以下のHPをごらん下さい。
http://www.minsho.com/
http://www.zenshoren.or.jp/

注:数字の間違いがあったので修正して再アップしました(8/11)

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