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香川医療生活協同組合

健康シリーズ「慢性腎臓病(CKD)について(その2)」

(第597回 9月10日 )

 協同組合 香川合同計算センター 速報に「社長の健康シリーズ」を連載しています。2013年8月号に掲載したものを編集しました。

 第592回(8月23日付)に続いて、腎臓病の話です。

 以前は、糸球体腎炎やネフローゼ症候群というった病気が中心でしたが、最近では動脈硬化を引き起こす病気による場合が増えてきました。

 腎臓の働きは、血液の中にたまった老廃物をろ過し、尿として体外に排出するということですが、腎臓の中の「糸球体」(しきゅうたい。糸くずの固まりのように見える)という、細い血管(毛細血管)の塊があり、そこがろ紙の役割をはたして、血液中の不要な物質を尿として外へ出す仕組みになっていますが、この血管がもろく傷つき、尿中にタンパク質がでてくるようになります。これがたん白尿です。

 糖尿病のコントロール状態が悪いと血糖値が高い状態が続き、血管がもろくなり傷つき、たん白尿がでるようになります。その状態が長く続くと腎臓の機能が低下してきて、糖尿病性腎症(慢性腎臓病)になります。

 高血圧のコントロールが不十分だと、高い血圧のために血管に負担がかかり血管がもろくなり糸球体が傷ついたり、血管が固くなり動脈硬化が進み血液の流れも悪くなり、腎臓の機能が低下してきます。腎臓の機能が低下すると血圧の調整がうまく行かないため、血圧があがり腎臓の機能がさらに低下するという悪循環に陥ります。

 こういった、生活習慣病と慢性腎臓病との関係は密接ですので、糖尿病や高血圧、脂質異常症(高脂血症)がある場合は、それぞれの病気のお薬をきちんと飲む、食事療法も初期のうちには生活習慣病の食事療法以外の特別なものは必要なく、暴飲暴食を避け、適度の運動(ウォーキングなど)を無理のない程度で行うことが大事です。


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