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医療生協の患者の権利章典・医療生協の介護実践交流会報告(2)
(第130回 2月1日 )


国際能力開発支援センター(OVTA)入り口です

 第 129 回の続きで、「基調報告」の要旨を紹介します。

 1.はじめに、この集会で「宝」をみつけようと呼びかけました。全国で実践可能な事は何か、「医療生協の患者の権利章典」「医療生協の介護」を全国統一の医療生協ブランドにする事を提案しました。

 2.「患者の権利章典」制定の背景と特徴について、医療生協運動の前進と 3 つのよい医療の指標(治療内容が現在の水準を反映・不必要な診断や治療は行わない・患者に病状や治療方針が納得いくよう説明)という考え方が背景にあること、患者参加による医療の「質」の判定を全国で行った活動を背景にして、 1991 年の医療部会総会で決定され、全国でさまざまな実践が行われてきました。

 3.香川医療生協の取り組みを紹介しました。ウォーキング・カンファレンス/検査結果の手渡し/積極的なガンの告知/カルテ開示/私のカルテ/患者参加のカンファレンス/患者参加の医療/支部葬(医療生協の組合員支部主催の告別式)などで、一つ一つの取り組みは大きなものではありません、十数年の歴史の流れで見ると少しずつ前進して来たと確信を持てるものでした。


基調報告で「「宝」をさがそう」と
提起しているところです

 4.この間の実践交流会で取り上げられた事として、 1998 年 11 月に起きた「気管チューブ抜去、薬剤投与後死亡事件」(川崎協同病院事件)のあと、医療部会は、医療管理のあり方(院所と法人の管理運営検討)、チーム医療の重要性(チーム医療と院所運営検討)の2つのプロジェクトを作り、全国に討議と組織のあり方について再検討を提起して来ました。その中で、治療上のすべての決定を医師に委ねるのではなく、患者自身がもっと学習し、自分の権利を知り、自分の身体に関する事は自分で決める努力をすべきであること、医療従事者と患者さんの間では、「ギャップ」をしばしば経験するが、「ギャップ」を見つめる所から患者の権利章典の実践が始まること、「医療生協の患者の権利章典」は、単なる「宣言」ではなく、患者・地域住民と医療従事者との協同の努力で活用・発展させ、医療生協運動の中に定着させる事をめざしたものであることを強調しました。

 5.一昨年の米国調査から学んだものとして、意識がなくなった時などにあらかじめ自分の意思を明確にする「事前指示」の重要性と、患者の権利を守る、患者アドボケイトの活動と役割について触れました。

(以下、次号)

 なお、前回の参加数に訂正があります。精査の結果加 66 生協から 480 名の参加で、演題数は 211 演題でした。また、香川医療生協の取り組みと、米国調査のレポートは以下を参照してください。

http://www.kagawa.coop/topics/fujiwara_200712.html
http://www.kagawa.coop/closeup/usa-report/index.html


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