(第147回 4月8日 )
先週は、諸般の事情でアップが1回だけになりました。4月に入って、新しい話題をと考えているのですが、やはり、欠陥だらけの後期高齢者医療制度について触れなければいけません。
香川県社会保障推進協議会(香川県社保協)の事務局メンバーからのメールを紹介します。
「駅頭で撒いたチラシを飲み屋の人に見せたら、「今まで何にも知らされてこなかったのに、いきなりこんな酷い医療制度なんて、日本はどうなってるんだ。何か行動しなきゃかん。このチラシもっとくれ。他の人にも渡して知らせなきゃ。あんたたちももっと頑張って社会を変えてくれ」と言われましたよ。各自、いろんな課題があるけれど、中心の課題に据える必要があるでしょうね」。
さて、制度開始の4月1日に、福田首相が「閣僚懇談会で、この日から始まった75歳以上の人全員が加入する後期高齢者医療制度について、「周知不足。ネーミングもよくない」と指摘し、通称を「長寿医療制度」とするよう舛添要一厚生労働相に指示」しました。法案成立から2年近くたって、いきなり名前を変えないといけないところに、この法律の本質がよく表れています。
大阪社保協ニュースによれば、夫が被用者保険本人で、3月31日までに75才になっている場合、被用者保険家族の妻は国保に加入することになります(夫と妻が逆の立場の場合もあるでしょうが)。この場合、妻が被用者保険から脱退する通知を受け取り、市区町村にその通知を提出して、国民保険に加入することになります。しかし、社会保険事務局によると、この通知は4月15日に送付するというのです。4月1日になった瞬間に、本人に何の責任もないのに、この妻は無保険状態になるというのです。
また、「毎日」によれば、大分県津久見市では「1月中旬以降、3月31日までに対象者の57人が亡くなった。社会保険庁から年金支給停止の知らせがあった25人には通知書の発送を停止したが、他の32人には発送した。2、3月分の年金は4月に支給されるため、年金支給停止の処理が間に合わなかった」との事です。死亡診断書は、市役所に届け出ることになっていますから(届け出なければ、火葬も埋葬もできない)、言い訳はできません。
これ以外にも、北九州市では1144万円を誤徴収、岐阜市では2万8千人以上に誤った通知を送付したため訂正送付に200万円をムダづかい、仙台市では49人に保険料を余分に徴収など、報道された分だけでも、いいかげんにしてよ、と言いたくなる話が続出です。
こんな、欠陥だらけの法律は即刻、中止・撤回すべきです。
http://shahokyo.jp/uploads/data/shahokyo080404_13.pdf
http://mainichi.jp/area/oita/news/20080405ddlk44010618000c.html
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