日本生協連医療部会は、医療福祉分野を担う生協の全国組織を2010年7月に作ることを決め、その準備中です。1948年に制定された生協法（消費生活協同組合法）には、生活物資が不足する中で制定された当時の経緯もあり、医療事業を行うことは想定されていませんでした。

　しかし、政情が安定し時代が変化する中で、生協組合員が「利用する事業」という解釈で、医療生協の活動が認められるようになりました。

　2008年4月から運用された新しい生協法では、「医療・福祉」分野が生協の事業項目として明記されました。「医療・福祉」分野で全国の活動を代表する組織＝新しい「全国連合会」が必要となった訳です。

　新しい「全国連合会」は、日本全国に憲法を活かした、住民の保健・医療・福祉サービスを大きくひろげ、連合会に参加する医療生協の事業とまちづくり、健康づくりの運動を推進します。

　また、新しい「全国連合会」は全国の組合員の声を集め、社会保障の充実を求め、組合員一人一人の健康づくりと医療・福祉に役立つ事業を行います。

　新しい「全国連合会」は、全国の医療生協を代表する役割を担います。

　全国の医療生協がこれまで行っていたさまざまな活動、医療生協の患者の権利章典に基づく活動を世に問い、患者の権利の法制化に取り組むなど、医療生協の理念とそれに基づく政策を社会に発信します。

　また、連合会に加盟する医療生協の事業活動を支援し、会員生協や組合員に役立つ全国連帯事業を行います。

　現在日生協医療部会には、116の医療生協（組合員数270万人）が加盟していますが、さらに大きな社会的役割を果たせるように活動を広げていきたいと思います。