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香川医療生活協同組合

健康シリーズ「認知症」(その3)

(第416回 4月5日 )

 協同組合 香川合同計算センター 速報に「社長の健康シリーズ」を連載しています。2011年2月号に掲載したものを編集しました。

 認知症の症状には、中核症状と、周辺症状があります。

 中核症状は、脳の細胞の変化により現れる直接的な症状です。

 まず、記憶障がいです。記憶には、電話番号などの数字をごく短時間(数秒間)覚えておくような、瞬時記憶、即時記憶があります。通常はすぐ忘れてしまいますが、これに対し、数分前のことや数日前のことを覚えておくのを近時記憶、短期記憶と呼びます。

 昨日の夕食の内容、3日前に見た映画のタイトルなどです。夕食のメニューは、診察時に聞くと意外と覚えていない人が多いのですが、これは、病院に来て緊張しているためかもしれません。しかし、数分前にかかってきた電話の内容を忘れることは、イタズラ電話はともかく、通常ないと思います。

 認知症では、この短期記憶が障害されるため、食事をしたのに「ご飯はまだか」とか、「今、何時」と聞かれて「午後3時ですよ」と答えてその時は納得していても、数分経つと「今、何時か」と同じ質問を繰り返すことがあります。

 それに対して、昔のこと、子供のころの友達や、既に死んでいる祖父のエピソードなど古い記憶、遠隔記憶はしっかりしているのが特徴です。

 近所で道に迷う(失認=しつにん)、ものの使い方がわからない(失行=しっこう)、言葉が出ない(失語=しつご)なども現れ、これらを脳の高次機能障害と呼びます。

 日常生活の中では、気候にあった服が着られない、食事の準備が出来ない、金銭管理が出来ない、交通機関を利用出来なくなるなどの症状が出現します。

 これらの症状はすべてが出現する訳ではありません。


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