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香川医療生活協同組合

健康シリーズ「認知症」(その4)

(第421回 4月22日 )

 協同組合 香川合同計算センター 速報に「社長の健康シリーズ」を連載しています。2011年3月号に掲載したものを編集しました。

 前回は認知症の中核症状に触れましたが、今回は周辺症状です。以前は「問題行動」と呼ばれていましたが、「痴呆」を「認知症」と呼び名を変える時に変更されました。

 中核症状は程度の差はあれ、すべての認知症患者に認められますが、周辺症状は必ずしも全員に出現する訳ではありません。

 多いのは、「妄想」です。財布や通帳が見当たらない時に、誰かが盗んだ、隠したという「もの盗られ妄想」の形をとることが多いのが特徴です。「嫁がごはんに毒を入れている」という被害妄想や、「主人が浮気をしている」といった嫉妬妄想などということもあります。

 実際にはないものが見えたり聞こえたりする、「幻覚」もあります。

 認知症の初期は新しい道順を覚えられない程度ですが、病気の進行に伴い、自分の家へ帰る道など、知っているはずの場所で迷い、行方不明になったりします。さらに全く無目的に歩き回る「徘徊」がありますが、どこかへ行こうとして歩き出して、途中で目的を思い出せず、もとに帰ろうとしても帰り道が分らない場合もありますから、必ずしも「無目的」とはいえない場合もあります。

 介護を拒んだり嫌がる「介護への抵抗」、食べられないものを食べてしまう「異食」や食べ過ぎる「過食」、「暴言や暴力」なども出現します。

 これらは、もの忘れに対する不安や、残された脳機能が混乱を起こしたための行動であることが多く、介護する人の対応によって不安定になる場合もあります。患者さんの気持ちが安定するような工夫も大事です。


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