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香川医療生活協同組合

健康シリーズ「認知症」(その5)

(第426回 5月20日 )

 協同組合 香川合同計算センター 速報に「社長の健康シリーズ」を連載しています。2011年4月号に掲載したものを編集しました。

今回は、認知症の患者にどう対応するかです。

 認知症患者はたいてい、同じことを繰り返して聞きます。「いま何時?」と時刻を何度も聞く、食事をしたのを忘れて「食事はまだか」と聞く、などです。短期記憶が障がいされるためですが、背景には、不安感があります。

 誰でも、家の鍵をかけ忘れたのではないかと考え始めると、だんだん不安になりますが、認知症のもの忘れも同じなのです。「何度同じことを聞くのか」とこちらが怒ってはいけません。よく話を聞いてあげることが重要です。

 財布が見当たらなければ、一緒に探してあげるのもいいでしょう。疲れたら「また明日一緒に探しましょう」というのも大事です。

 「誰か人がいる」という妄想なら、一緒に探してあげるなど、いったん相手の言うことを受け入れることです。

 とはいっても、朝から晩までこの調子では疲れます。介護、特に認知症の介護は一人では困難です。家族や親類や近所の方に協力を頼むことも重要です。徘徊がある場合には、ご近所に伝えておけば、引き留めたり、つれて帰ってくれることもあります。

 介護保険を申請して、ケアマネジャーに相談するとさまざまなサービスを教えてくれます。デイサービスやショートステイなど、病状に合わせて利用しましょう。

 認知症の方も喜怒哀楽もあるし、豊かな感情も持っています。認知症の症状以外は、ごく普通の人なのです。香川県出身の漫画家、高瀬直子さんの「まんがで学ぶはじめての認知症ケア」(小学館2008年2月刊 1000+税)が、認知症を理解する上でお勧めの本です。


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