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香川医療生活協同組合

審査・指導について(その5)

(第532回 10月19日 )

 香川県保険医協会報の「社保のページ」に、「審査・指導」に関する文章を断続的に連載しています。少し難しい内容ですが、転載します。一部修正しています。

今回は、第5回で、第525回(2012年9月21日)の続きです。

 今回は「監査」制度の概要です。

 監査とは、個別指導の結果等により、保険診療の内容や診療報酬の請求について「不正」や「著しい不当」が疑われる場合に行われるものです。日常的に監査役、監査法人などの言葉が使われるために、詳しく調べるといった程度の意味合いで「今度監査がある」などと気軽にいう職員がいたりしますが、無用な誤解を招くこともありますので注意する必要があります。

 「監査」とは不正を疑って行いますので、保険医療機関の取り消しなどの行政措置を前提に行われます。

 監査対象の選定基準は、(1)診療内容に不正・不当が疑われる場合、(2)診療報酬請求に不正・不当が疑われる場合、(3)個別指導後に改善がない、(4)正当な理由なく個別指導を拒否した場合です。

 監査を実施する前には、レセプトによる書面調査と患者等に対する実地調査が行われます。

 監査当日は、(1)レセプト内容とカルテ記載の突合と保険医・職員からの聞き取りによる事実の確認、(2)保険医と職員への質問は別におこなわれ回答に相違がある場合はその点にも質問が行われる、という具合にかなり厳しく実施されます。状況によっては2日以上続く場合や、後日改めて行われる場合もあります。

 監査後の措置は、健康保険法に基づく保険医療機関・保険医に対する行政措置が行われます。最も重いものは「取消処分」で、他には「戒告」「注意」処分があります。

 「取消処分」を受けた場合は、医師法に基づく行政処分が行われます。


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