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香川医療生活協同組合

健康シリーズ「糖尿病」(その9)

(第550回 1月11日 )

 協同組合 香川合同計算センター 速報に「社長の健康シリーズ」を連載しています。2012年12月号に掲載したものを編集しました。

 糖尿病の薬物療法は進化しています。

 以前は、飲み薬が十分効果が出ない場合にインスリン注射に切り替えるという時代があったため、インスリンを使い始めると一生止められないとか、重症の場合にインスリンを使うという誤解があります。

 最近では、飲み薬が十分効果が出ないときにインスリンを併用し、膵臓の機能の回復を期待するという使い方が増えてきました。

 効果が長時間持続する持効型インスリン製剤を用いますが、吸収が安定しているために24時間効果が継続します。また、注射時間が限定されないため、朝でも夜でも自分の都合に合わせることができ、自己注射が難しい高齢者などに使用する場合でも家族の都合に合わせた時間でよいというメリットもあります。

 最近使用が増えた薬剤に、インクレチン関連薬があります。

 インクレチンとは、食事をした後に消化管から出てきて、インスリン分泌を促進する複数のホルモンの総称です。このホルモンを壊す作用をもつ物質であるDPP-4の作用を阻害し、DPP-4阻害薬が最近よく使われています。

 いずれの治療薬でも効きすぎると血糖が下がりすぎ、低血糖を起こします。血糖値がいくらになれば低血糖と呼ぶのか明確な定義はありません。通常血糖値が70くらいになると空腹感やあくび、時には気分が悪くなります。40くらいになると冷汗、動悸、ふるえなどがでてきて、30くらいになると意識がなくなってしまいます。

 糖尿病治療を受けている人の場合、自動車の運転や高所作業など、低血糖がおきる可能性を十分把握しておく必要があります。


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