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香川医療生活協同組合

健康シリーズ:糖尿病の新しいコントロール基準

(第586回 7月9日 )

 協同組合 香川合同計算センター 速報に「社長の健康シリーズ」を連載しています。2013年6月号に掲載したものを編集しました。

 糖尿病の治療がうまくいっているかどうかを示す検査に、HbA1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)という項目があります。本号の2012年7月1日号(社長の健康シリーズNo.65)に、2012年4月からデータ表記に変更があること、数値の判断基準についても触れました。

 具体的には、糖尿病のコントロールについて優・良・可・不可と評価し、さらに可を2つに分け、不十分と不良とする、といったもので、医師の立場から見てもわかりにくいものでした。

 5月に熊本県で開催された第56回日本糖尿病学会年次学術集会で、この基準が改定されました。この集会では、「熊本宣言2013」が採択され、「合併症予防のために、多くの糖尿病患者さんにおける血糖管理目標値をHbA1c 7% 未満とし、より良い血糖管理などを通じて糖尿病の合併症で悩む人々を減らすための努力を惜しまないことを宣言いたします」としました。

 「糖尿病が強く疑われる人」と「糖尿病の可能性を否定できない人」を合わせると2000万人を超えると言われています。「平成23年国民健康・栄養調査」の結果では、20歳以上の国民で、「糖尿病が強く疑われる人」は男性15.7%、女性7.6%です。60歳代では男性22.7%、女性12.5%、70才以上では男性23.0%、女性11.8%です。

 糖尿病の合併症については、失明者が年間3,000人以上、腎不全による新規血液透析導入者は年間16,000人以上、下肢切断者が年間3,000人以上と言われています。今回の基準は、合併症の予防に着目した評価基準と言えます。

目標 血糖正常化 合併症予防 治療強化が困難な場合
HbA1c 6.0未満 7.0未満 8.0未満

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