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岡山医療生協の診療所交流集会に参加しました(その2)
(第298回 12月25日 )

 第1回岡山医療生協・診療所交流集会での講演の続きです。

 職員独自の取り組みでは、FISHについて報告しました。「フィッシュ哲学」とは、米国シアトル市内の「パイク・プレイス魚市場」が、さびれた市場からいきいきとした市場に変わっていった取り組みのことで、マクドナルドをはじめ4千を超す企業・団体の職場の活性化に取り入れられており、全国の医療生協でも看護部門を中心に取り入れられています。

 善通寺診療所の看護部門も、往診患者の誕生日に合わせ手作りのバースデーカードと、職員宅の庭先の花をお手製のラッピングで手渡すというものです。認知症がありいつも怒りっぽい方が満面の笑顔で受け取ってくれたり、様々なドラマを生み出しています。

 認知症サポーター養成の取り組みでは、地域包括支援センターなど行政にはたらきかけを行いましたが当初は反応が鈍く、職員を中心とした「ほがらか劇団」(認知症について分かりやすく紹介する寸劇を行いました)の活躍や参加者の組織に協力する中で行政の姿勢が変わって来ました。その後、善通寺市市内の小学校区すべてでサポーター養成講座が開催され、善通寺市の取り組みが、香川県の地域見守り事業に指定されました。市の「認知症になっても安心な町づくり」検討メンバーに、職員4人を派遣するなど行政と一緒になった活動の実践を報告しました。

 地域の組合員との協同の取り組みでは、年2回の診療所総括会議に地域組合員が出席し、職員と一緒になって診療所運営について検討する取り組み、ゴーヤ・カーテン作りや休日の水やりへの参加、発熱外来設置のための駐車場の工事への協力など、診療所運営に直接参加して頂いている経験も紹介しました。

 最後に、これからの診療所のありかたでは、(1)医師の「専門性」でなくても「これは」という診療所の特徴を持つこと。(2)病気探しでない、健康づくりに役立つ健診の実践。地域の健康度も測る健診に変えていくこと。(3)地域の中で頼られる存在になる、最初に相談を持ち込まれる組織になることが重要。(4)組合員の顔が見える診療所。(5)行政や地域のさまざまな団体・個人と一緒に仕事ができることが重要と指摘して、講演を終えました。

 ※フィッシュの取り組みについては、下記のアドレスを参照下さい。

 http://www.t-heiwa.com/news/kango/2009/fish_10.htm

 http://www.jhca.coop/topics/2008/081219_02.html

 2009年の飛来峰は今回で終了です。2010年は1月5日が最初のアップです。来年もご愛読いただければ幸いです。それでは、よいお年を。


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