「メダカを心配して自宅訪問」 高松協同病院

7月の猛暑の中、仕事中に異変を感じたAさんは脳出血を発症されました。
急性期治療を終え、自動車運転の再開と職場復帰の為、当院へ転院されてきました。
四肢麻痺はなく、日常生活は自立していましたが、注意機能の低下など高次脳機能面での障害がありました

リハビリが進み、少しずつ症状も改善していくなかで、自宅でメダカを飼っていることを話されました。
今回の発症で自宅を1ヵ月以上空けているため、メダカのことを大変心配している様子でした。

Aさんは独り暮らしでもあり、自宅訪問を兼ねてメダカの様子を見に行くことを提案。
Aさんは喜ばれ、訪問日をとても楽しみにされていました。
訪問までの間、Aさんは「もうメダカは死んでいるのではないか?」と不安げに話されていました。

訪問当日、病院からバケツを持参し職員と自宅へと向かいました。
自宅へ着き真っ先にメダカの所へ。
そこには暑さと飢えを耐え抜いた、元気に泳ぎ回るメダカ達がいました。
Aさんは驚きとともに安堵した様子でした。

メダカを入れたバケツを持って病院に帰ってきました。

今は1日に3回病院の屋上へ上がり、メダカに餌やりと元気をもらいに行くのが日課になっています。

朝晩も過ごしやすくなり秋の気配を感じる今日この頃、元気に泳ぎ回るメダカ達と共に、Aさんが住み慣れた自宅へ帰る日はもうすぐです。