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「外出支援で生きる意欲に」 訪問看護ステーションほがらか

A様とは訪問看護設立の当初の頃からの関りで、20年余り訪問させていただいています。

昨年、冬に新型コロナウイルスに感染し、その後体調が悪くなり外出もできなくなり、1日の大半を室内でテレビを見て過ごす生活になっていました。
トイレに行くのも呼吸がしんどくなり、酸素飽和度が40%代まで一時的に低下してしまい、トイレと食事以外は安静に過ごされていました。
主治医から、予後について説明があり、かなりショックを受けている印象でした。

そこで、A様に対して何かできないかとスタッフみんなで考え、自宅周辺の散歩を計画し、車椅子で外出をしました。
ちょうど天気の良い日で、畑にはつくしやタンポポがあり、手に取ってもらうと笑顔になり、喜んでいる様子でした。
ご家族も「良かったなぁ。」と言われており、楽しんでおられていました。

その後、近郊の飲食店にリフトカーで外出し、A様の好物のパフェを食べられ「おいしい」と満面の笑みを浮かべていました。
ご家族も久しぶりの外出で、大変喜んでおられました。

私たち訪問看護は、自宅で安心して過ごせるように様々なケアや支援をおこなっています。
時には利用者、ご家族の希望をお聞きし、少しでも楽しみをもって生活できるように関わっています。
その事で、「生きる意欲」につながっていればいいなと思います。

(写真の掲載は、患者様ご家族の許可を得ています)