寒さがひとしを身にしみるころとなりましたね。
緩和ケア病棟のラウンジからは、栗林公園の木々が色とりどりに染まった景色を見ていると医療者の私たちも心癒やされます。
入院中の患者様は、美しい景色を眺めることが症状の緩和因子にもなっています。
写真は、その時の様子です。
緩和ケア病棟には、セラピスト(理学療法士のことを緩和ケア病棟ではそのような名称でいいます)が常時2名います。
平日は、セラピストがリハオーダーの出ている患者様のリハビリやマッサージを行っています。
週末までは介入が難しいため、歩行訓練やマッサージが必要な患者様には看護師がセラピストにかわって行っています。
A氏は歩くことを大切にしているため、セラピストがいない週末も歩く練習をしたいと思いを語っていました。
この日は土曜日。
看護師と共に歩行器を用いてラウンジまで歩行訓練を行い「景色を少し眺めたいわ」と話したため、看護師が傍に座って15分程度ですが一緒に景色を見ながら会話を楽しみました。
A氏は「こんなふうにしてもらっているの」と、セラピストに下肢のマッサージをしてもらっている内容を丁寧に伝えてくれて、下肢のマッサージを看護師で行っていました。
「気持ちが良い。足がだるくて重くて。景色を見ながらこうやってマッサージをしてくれて幸せ」と穏やかな表情で話してくれました。
これからも患者様の思いに寄り添い、その日そのひとときの時間を大切にしながら患者様が過ごせるように看護を提供していきたいと改めて思った瞬間でした。