「最期までトイレに行きたい」想いに寄り添って  高松平和病院

緩和ケア病棟は全室個室で、すべての病室内にトイレがあります。

患者様の中には排泄に対して「最期までトイレに座ってしたい」「下の世話はさせたくない」「動くとしんどいからオムツにしたい」などと患者様それぞれの思いをお聞きします。

看護師は、このような思いがあると分かっていてもトイレに行くたびにしんどくなる患者様を看ていると、「無理しなくても他の排泄方法がありますよ、オムツでしてもいいのですよ」と伝えたくなることもあります。

しかしできるだけトイレに行きたいという患者様の希望に寄り添えるように、まずは病棟スタッフやリハビリの先生と相談し、トイレに行けるような環境を整えていきます。

病室内のトイレにベッドをギリギリまで寄せたり、トイレへの導線に手すりを配置したり、トイレの壁を開放できるので(写真)、排泄時だけ壁を開放し、看護師が抱えてトイレに行く方法などを患者様に合わせて考えます。

トイレのドアを開けたところ

壁をオープンにしたところ

 

 

 

 

 

呼吸を乱しながらも自分でトイレに行かれる患者様を見て、「自分で行きたいって言うなら、行かせてあげたいよね」と患者様の意向を受け入れているご家族も多くおいでます。

今後も患者様やご家族の希望を尊重しつつ、安全安楽にその人らしく安心して過ごせるように、援助していきたいと思います。