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生協みき診療所副所長
小児科医 平野明子 |
アトピー性皮膚炎とは
アトピー性皮膚炎はよくなったりわるくなったりを繰り返し、赤ちゃんでは2ヶ月以上、その他の人では6ヶ月以上続く痒みを伴う慢性の皮膚の病気です。
多くのひとはアトピー素因(アレルギー体質)を持っています。アトピー素因は遺伝します。
アトピー性皮膚炎の原因とその対策
原因は年齢によって一定の傾向がありますが、ひとによって下に示すようなさまざまな原因があり、それぞれが複雑にからんできます。
子どものは食物に対するアレルギーが多く、大人はダニやカビなどの環境因子に対するアレルギー反応が多いと言われています。しかし大人も子どもも、症状が重い人は食物、環境因子の両方が絡んできます。またストレスも症状を悪くする原因になります。
食物について
卵・牛乳・小麦・大豆などです。血液検査で60%ぐらいわかります。一番確実なのは除去試験・負担試験といって、疑わしい食物を一時やめて皮膚炎がよくなるか、また食べてみて皮膚炎が悪化するかどうかみる方法です。原因食物がわかったら6ヶ月から数年間食べないようにします(食事療法)。
環境因子について
ダニ・カビ・ペット(イヌ・ネコ)の毛などです。これも血液検査があります。掃除や換気をよくしたりし、じゅうたん・カーペットを取り除きます(環境整備)。子どもの場合、食事療法をしても皮膚炎がよくならない時は、環境整備も必要になってきます。湿度を60%以内にするとダニ・カビの繁殖を抑えることができます。
発刊・細菌・真菌について
夏は汗で痒みが強くなったり、細菌・真菌が広がって皮膚炎がジュクジュクすることがあります。後にスキンケアーでもふれますが、シャワーや入浴で皮膚を清潔にし、皮膚の症状にあった軟膏をぬることが必要です。
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