みきエリア事業所 2017年新年号 広報誌No.7
実習生や研修生の受け入れを行っています
訪問看護ステーションみきでは、
利用者様・ご家族様にご協力頂き、実習生や研修生の受け入れを行っています。
平成28年7月19日(木)、香川大学医学部看護学科と交換留学をしているチェンマイの大学の看護学生が来日しました。その学生さんは、とても可愛らしく、笑顔が素敵な女性です。チェンマイの大学では、午前中は授業、午後は実習・記録というハードスケジュールをこなしているそうです。
利用者Aさん宅に同大学の教官・実習生も同行し、訪問させていただきました。Aさんは、気管切開をして人工呼吸器をつけていますが、発声ができます。人との交流を大切にされ、地域のプロジェクトに参加するなど、活き活きとした在宅生活を送られています。Aさんの在宅生活の現状や訪問看護の援助について、教官や実習生から説明後、人工呼吸器の確認、ベッド上での洗髪、気管内吸引の実際を見学してもらいました。Aさんとチェンマイの学生さんとの会話(英語)の中で、日本のアニメが好きなことがわかり、とても親近感がわきました。
日本の在宅ケアについて学んだことをチェンマイで伝えてくれるとうれしく思います。来年は、少しでも英語で説明できるようになりたいと思っています。
所長 山下
訪問看護ステーションみきだより
お盆だから・・・
「今年もお盆に墓参りに行きたいんや。どう?」と7月中旬に相談がありました。
昨年はリハビリスタッフからの誘いで行ったお墓参りが今年は本人・家族からの希望によるお墓参りとなりました。
お病気になる前はお墓の掃除が日課のひとつでもあり、今回行った時も「毎日来れずにすみません。」と謝られていた姿が印象的でした。お墓までは急な坂や段差など障害物が多く、簡単に行ける環境ではありません。日本独自の文化の大切さやそれを大事にされる利用者様の気持ちに寄り添いながらリハビリとして援助をしていければと思います。
寄り添う訪問看護を
「ちゃんと忘れずしょうるで。」
いつも変わらず返事のAさん。そんなAさんの返事が少しずつ変わってきたこの頃。私たち訪問看護の関わりを少しお伝えできたらと思います。
糖尿病治療を必要としているAさん。インスリン自己注射の減っている薬量も、使用済み針数も、注射回数の印もちぐはぐ。それでもAさんは忘れずにしていると答えます。私たちもついつい怒ってしまいそうになってしまいます。
今一度、Aさんとの関わり方を考え直すことにしました。Aさんが毎日毎食インスリン注射と向き合わなければならない気持ちに寄り添い、出来ていないことばかりを指摘するのではなく、まずは、今、Aさんががんばれていることをねぎらうようにしていきました。私たちとの信頼関係を築いていくことにしたのです。そして、今までは関わりを持てずにいたご家族にも現状を説明し、Aさんの頑張りを伝え、協力を得られるようにしていきました。
すると、Aさんは、「この日は注射できんかった。」と、言ってくれるようになり、血糖ノートには血糖値を上げたと思われる食品を記入するようになりました。Aさんの私たちに素直に伝えようという気持ちと、糖尿病に対する心の変化がみられてきているように思い、私たち看護の関わり方のあり方を考えさせられました。
私たちは様々な方のもとへ訪問させていただいています。
〝その人がその人らしく〞在宅ならではの訪問看護を提供できたらと思っています。みなさんとの出会いを大切にし、心に寄り添う訪問看護をこれからも続けていきたいと、スタッフ一同思っています。
看護師 畠山